本テキストは Wio LTE を開発する際に必要な環境を macOS 上に構築する手順です
準備するもの
- パソコン / 1台
- インターネットに接続できる環境
- USB Type-A ポートが最低1つ以上あり、利用可能なこと
- 電力供給が1A以上であること (USB 3.0対応していれば概ね安心です)
- OS: macOS (10.11 El Capitan 以上)
- ※ソフトウェアをインストールするため、PCに対する管理者権限を持っている事 と ブラウザでのアクセス制限がかかっていない事
開発環境構築の手順
Wio LTE を使うためには、開発環境の準備を行います
- Arduino IDE
- Wio LTE を扱えるようにする定義のインストール
- Wio LTE ライブラリのインストール
- Homebrew
- libusb
手順書に沿った開発構築手順は動画でもご覧いただけます。そちらもあわせてご覧ください。
1. Arduino IDE
Wio LTE の開発(ソースコード記述、コンパイル、バイナリファイル転送)には、Arduino IDEを利用します。 Arduino のサイトから Arduino IDE をダウンロードし、表記に従ってインストールしてください
1-1. ダウンロード
ダウンロードページの Mac OS X をクリックします。
次のページでは JUST DOWNLOAD をクリックしてください。
(隣のリンクをクリックした場合はバックボタンで戻ってから再度 JUST DOWNLOAD をクリックします)
1-2. インストール
- ダウンロードした ZIP ファイルをダブルクリックして展開してください
- 展開後の Arduino アイコンを “アプリケーション” フォルダへ移動してください
※アプリケーションフォルダに移動した Arduino が「Arduino IDE」です。これをダブルクリックで Arduino IDE を起動することになります
2. ボード定義のインストール
Wio LTE を Arduino IDE で扱えるようにするための機能を追加します
2-1. Arduino IDE を起動する
アプリケーションフォルダ内の Arduino をダブルクリックします
2-2. メニューの [Arduino] > [Preferences…]
下記URL (https:// から .json まで) を 設定タブ にある 追加のボードマネージャのURL: へ入力して、保存をクリックします
https://www.seeed.co.jp/package_SeeedJP_index.json
2-3. メニューの [ツール] > [ボード] > [ボードマネージャ]
一覧の中から SeeedJP STM32 Boards by Seeed K.K. を選択しインストールをクリックします
※ wio lte
で検索すると見つけやすいです
※ [DEPRECATED]
となっているボードは選択しないでください
※ バージョンの表示は 1.3.0
となっていますが、インストール時の最新バージョンを選択するようにしてください
※ インターネットから必要なファイルをダウンロードしながらインストールされるため、ネットに接続した環境で行ってください
※ 約 350MB 分のダウンロードとファイルの展開が行われるため、 15分~1時間 くらいかかることがあります。受講当日に行うと時間が不足する可能性がありますので事前に済ませるようにお願いします
3. Wio LTE ライブラリのインストール
実際のプログラム(Arduino では スケッチと称します)で Wio LTE が使えるようにするライブラリを追加します
3-1. Arduino IDE を起動する
3-2. Arduino IDE の [スケッチ] > [ライブラリをインクルード] > [ライブラリを管理…]
一覧の中から Wio LTE for Arduino を選択しインストールをクリックします
※ wio lte
で検索すると見つけやすいです
※ バージョンの表示は 2.9.0
となっていますが、インストール時の最新バージョンを選択するようにしてください
※ インターネットから必要なファイルをダウンロードしながらインストールされるため、ネットに接続した環境で行ってください
4. Homebrew
後述する libusb をインストールするために必要です
4-1. Terminal.app を起動する
Terminal.app 内で下記コマンドを実行します
※途中でパスワード入力を求められたら macOS ログイン時のパスワードを入力してください
/usr/bin/ruby -e "$(curl -fsSL https://raw.githubusercontent.com/Homebrew/install/master/install)"
最終的に下記のように表示されればインストール成功です
==> Next steps:
- Run `brew help` to get started
- Further documentation:
https://docs.brew.sh```
5. libusb
Wio LTE を DFU(Device Firmware Upgrade) モード に切り替えてファイル書き込みを行う際に必要なドライバです
5-1. Terminal.app を起動する
Terminal.app 内で下記コマンドを実行します
brew install libusb
最終的に下記のように表示されればインストール成功です
==> Downloading https://homebrew.bintray.com/bottles/libusb-1.0.21.el_capitan.bo
######################################################################## 100.0%
==> Pouring libusb-1.0.21.el_capitan.bottle.tar.gz
:beer: /usr/local/Cellar/libusb/1.0.21: 29 files, 510.5KB
以上で環境構築は終了です
元のページに戻り、インストール状態の確認を行って下さい。
うまく動かなかったら(トラブルシュート)
古い Xcode がインストールされていると Homebrew のインストールに失敗します
Xcode をアンインストールし、 /Library/Developer/CommandLineTools
フォルダをリネームもしくは削除したうえで、再度 Homebrew をインストールしてください (Xcodeの再インストールは不要です)
※アンインストール作業については特にご注意ください!!
デフォルトSHELLが bash じゃないと homebrew のインストールコマンドで失敗します (評価をミスる)
curl ... | ruby
として流し込んでみてください