1-1.セットアップ〜動作確認

準備するもの

受講における注意点

開発環境の準備

Wio LTE を使うためには、開発環境の準備を行います。OS 毎に準備がありますので、下記を参照の上開発環境を準備してください

※すでに「0. 事前準備」が終わっている方はハンズオンにお進みください。

ハンズオン

《知識》Wio LTE ハードウェア解説

Wio LTE は Seeed Studio が開発・販売しているマイコンモジュールです
Grove コネクタと STM32F4 マイコン、LTE Cat.1 モジュールが搭載されており、 Arduino IDE で素早くプロトタイピングができます

Wio LTE

USB 電源・アンテナ・ Grove コネクタピンの番号

Wio LTE 本体

Grove IoT スターターキット for SORACOM

「Grove IoT スターターキット for SORACOM」は、 Wio LTE 本体に加え、7つのセンサーと SORACOM Air SIM (日本向け) と SORACOM クーポンが一つにパッケージされたキットです

本ハンズオンでは デジタル温湿度センサー を利用します

Grove IoT スターターキット for SORACOM

《知識》Wio LTE の電源ON/OFFの方法

Wio LTE には電源スイッチがありませんので、下記作業で ON / OFF してください

電源 ON

microUSB ケーブルを Wio LTE の microUSB ポートに接続すると自動的にONになります

Wio LTE と PC を microUSBケーブルで取り付けたところ

電源 OFF

microUSB ケーブルを抜きます。いきなり抜いて OK です

※シャットダウン処理は存在しません

《知識》Wio LTE の “通常モード” と “DFUモード”

Wio LTE は2つのモードを持っています この操作は Wio LTE の開発で何度も行うことになりますので、必ず覚えてください

フロー

これらのモードの切り替えは Wio LTE 上の RSTボタンBOOTボタン の組み合わせで行います
各ボタンの位置は下記のとおりです( Wio LTE の表裏にボタンがあるため、横からみた図で確認ください)

Wio LTE を横からみた図

「通常モード」での動作のさせ方

microUSBをPC等に接続して電源が供給されると Wio LTE は 通常モード で起動します
もしくは、起動中の Wio LTE の RSTボタン を押すと 通常モード に移行します

RSTボタンを利用した通常モードへの移行

to-normal.gif

※動画ではmicroUSB接続をしていませんが、実際は接続した状態で行ってください

確認方法

Windows の場合

後述する「Virtual COM Port ドライバ」がインストールされていれば、デバイスマネージャの ユニバーサル シリアル バス デバイス (Windows 7 の場合は Universal Serial Bus Devices) の一覧に STMicroelectronics Virtual COM Port が表示されていれば、通常モードで動作しています

「不明なデバイス」等になっている場合は Windows 向け追加のインストール の「Virtual COM Port ドライバ」をインストールしてください

Windows 通常モードの時のデバイスマネージャの表示

macOS の場合

「システム情報」で、動作モードが確認できます

システム情報の出し方

システム情報の USB の一覧に STM32 Virtual ComPort in FS Mode が表示されていれば、通常モードで動作しています
※すでにシステム情報を表示している場合は [ファイル]-[情報の更新] をしてください

macOS 通常モードの時のデバイスマネージャの表示

「DFUモード」での動作のさせ方

「通常モード」の Wio LTE に対して、下記操作を行います

  1. BOOTボタン を押し、 押し続けてください
  2. RSTボタン を押し、離します
  3. 押し続けていた BOOTボタン を離します

DFUモードへの移行方法
※動画ではmicroUSB接続をしていませんが、実際は接続した状態で行ってください

to-dfu.gif

確認

Windows の場合

デバイスマネージャの ユニバーサル シリアル バス デバイス (Windows 7 の場合は Universal Serial Bus Devices) の一覧に STM32 BOOTLOADER が表示されていれば、DFUモードで動作しています

Windows DFUモードの時のデバイスマネージャの表示

macOS の場合

システム情報の USB の一覧に STM32 BOOTLOADER が表示されていれば、DFUモードで動作しています
※すでにシステム情報を表示している場合は [ファイル]-[情報の更新] をしてください

macOS DFUモードの時のデバイスマネージャの表示

【作業】 LED を点灯してみる

Wio LTE ライブラリに付属しているスケッチ例から、内蔵の LED を点灯してみましょう。

※Wio LTE 開発ツールの使い方を学びます

ステップ1 ovewview

最初に. Wio LTE の電源を OFF にする

Wio LTE の microUSB ケーブルを抜き、電源を OFF にしてください

※いきなり抜いてOKです。また、すでに OFF になっている場合は次に進んでください

1. スケッチを作成する

1-1. Arduino IDE を起動する

1-2. メニューの [ツール] > [ボード: “Arduino/Genuino UNO] で表示される一覧から Seeed Wio LTE Cat.1 を選択

1-3. メニューの [ファイル] > [スケッチ例] > [Wio LTE for Arduino] > [basic] > [LedSetRGB]

1-4. Wio LTE を PC を接続して DFUモード にする

1-5. 新しく開いたウィンドウの マイコンボードに書き込むアイコン(マイコンボードに書き込む) をクリック

1-6. Arduino IDE のウィンドウ下部に、下記のように表示されたら書き込み完了です

DFU end
can't detach

   もしくは

Resetting USB to switch back to runtime mode
DFU end

1-7. Wio LTE を 通常モードにする (RSTボタンを押せば通常モードになります)

2. 確認

下図のように Wio LTE 内蔵のLEDがカラフルに光ります

Wio LTE / LedSetRGB

ここまでの手順の動画です (画面は Windows ですが、 macOS でも同様の手順です)

Wio LTE / LedSetRGB

以上で本章は終了です

達成状況を運営表へご記入ください。

うまく動かなかったら(トラブルシュート)

[ファイル] > [スケッチ例] の中に “Wio LTE for Arduino” が表示されない

「マイコンボードに書き込む」を実行した結果、ウィンドウに下記のように表示された

exit status 1
ボードArduino/Genuino Unoに対するコンパイル時にエラーが発生しました。

「マイコンボードに書き込む」を実行した結果、ウィンドウに下記のように表示された

No DFU capable USB device available
DFU end

「マイコンボードに書き込む」を実行した結果、ウィンドウに下記のように表示された

java.io.IOException: jssc.SerialPortException: ....
    ... 色々表示されて ...
    ... 4 more もしくは ... 6 more

「マイコンボードに書き込む」を実行した結果、ウィンドウに下記のように表示された

dyld: Library not loaded: /opt/local/lib/libusb-1.0.0.dylib
  Referenced from: /Users/user1/Library/Arduino15/packages/Seeeduino/tools/stm32_dfu_upload_tool/1.0.0/macosx/dfu-util/dfu-util
  Reason: image not found
/Users/user1/Library/Arduino15/packages/Seeeduino/tools/stm32_dfu_upload_tool/1.0.0/macosx/dfu_upload: line 5: 15851 Abort trap: 6           $(dirname $0)/dfu-util/dfu-util -d $2 -a $1 -D $3 -s $4 -R
DFU end

「マイコンボードに書き込む」を実行した結果、ウィンドウに下記のように表示された

Please select a Port before upload